No.162 [天国〔死刑台〕への誘(いざな)い.其の1]
2011年2月号



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 【ひねくれコラム】NO・162 
〈天国〔死刑台〕への誘(いざな)い.其の1〉
▼ある雨の降る寒い日だった。その夜、偶然、懐かしい曲に出逢った。
1965年の曲。美しいメロディーと詩が印象に残る。
60年代に青春を謳歌した人たちには忘れることのできないこの曲は、
カントリーとジャズの聖地ナッシュビル〔テネシー州〕のカーリー・
プットマンの作。
▼今ではスタンダード曲として弾き、語られ、歌い継がれている。
むろん、この曲は聴きもし、歌いもする。優しい旋律、優しい詩。
ほのぼのとした情景が瞼に浮かぶ。何気なく聴きもし、歌いもするこ
の歌詞に深く興味を抱かなかった。『故郷(ふるさと)を想い、父・
母を想い、恋人を想う心温まる曲』…だと思っていた。
▼以降、文脈上やたら横文字〔英語〕が登場しますが、しばらくのお
付き合いをー。
「汽車から降りたら、変わらない故郷の景色が…」で始まる
『Green Green Grass Of Home』。
一番の詩―「The old home town look 
the same as Istep down from 
the train.
And the re to greet me are my 
mamaand my papa.
And down the road I look and 
there runs Maryhair of 
gold……」

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▼『昔と変わらない我が故郷。汽車から降りるとママとパパが迎えて
くれた。そして向こうから、恋人メアリーが坂道を走ってくる。さく
らんぼのような唇と、ブロンドの髪をなびかせながらー。なんと素晴
らしき、緑多き我が故郷よ…』
▼二番の詩にこうあるー。『古き我が家はいまだ健在。多少は塗料も
剥げ、乾いているが、側には古い大きな樫の木がある。小さな頃よく
登って遊んだものだ。恋人のメアリーと一緒に良く小径を散歩したも
のだ。なんと素晴らしき、緑多き我が故郷よ…。
みんなが会いに来てくれ、優しき笑顔と抱擁に感じる緑多き、我が家
(故郷)よ…』
▼この詩(うた)の中ではよく、「OakTree〔樫(かし)の木〕
が出てくる。1600年代、英国はいくつかの戦争で軍艦を大量に建
造したため、その材料となった〔樫の木〕が多く伐採され、国土から
緑がなくなり、荒れ果てた地となったそうです。
現在では全国に樫の木の並木をつくり、そして成長させ、現在の英国
の原風景ともいえる景観を成している」。―某書よりー
▼多分、作者のカーリー・プットマンもルーツは英国もしくは、アイ
ルランドの血を 引く南部米国人ではないか。また、旧約聖書イザヤ
書に記される「樫の木」は、人に精神と肉体の安息を与える象徴とさ
れる意味がキリスト教圏にはあると伝えられる。    
■次号は、「牢獄で歌うトム・ジョーンズ。伏せられた三番の詩。
反戦歌手ジョーン・バエズが書いた幻の四番の詩。死刑台への
誘(いざな)いをお伝えするー。            ―夢追人―

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―編集後記―
 中国がついにGDPで世界2位へ躍進!四〇年近く牙城を守ってい
た我が日本国がついに落城。諸々の意見はある。GDPとGNPの違
いを分析すれば、まだまだ日本国を凌駕(りょうが)するには30年
は早い、とかー。
 それはそれ、負けは負け。ここ20年の失われたニッポンがやはり
痛い。上海、香港、台北・台南等々には多々、行ったが、特に中国本
土は広い、大きい。歴史を感じる。貧富の差は天文学的な数字ほどの
違いがあると云われるものの、何処の国だって同じ。いずれは、米国
をもー。昇り竜の勢いはいつまで続くー。
『昇り竜』…中国では皇帝のシンボルとして扱われ、その啼(な)き
声によって、雷電や嵐を呼び、また「竜巻」になって天空へ昇り、
自在に飛翔するという。
 また十二支に各々動物が当てはめられた際、唯一採用された伝説上
の生物でもある。何故なのか?には、いまだ議論の的であり、定説が
ないと云われる。〔某書より〕。まさしく現在の中国を標している。
十二支に何故、「猫」はいないのかー?         ―T・K―

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